2014年1月3日金曜日

工藤函館市長に101項目の予算要望(2014年度予算)

大間原発建設中止の訴訟、早急に起こすよう市長に要望
           (日本共産党函館地区、函館市議団)

 
 2013年12月26日、日本共産党函館地区員会と函館市議団は、工藤函館市長に対し、2014年度の函館市予算ぜひ盛り込んでほしい101項目に及ぶ要望を手渡し、懇談しました。
主な項目と市長のそれに対する発言を掲載します。


工藤市長に要望書を手渡す高橋委員長と議員団

1 原発と放射性物質の測定と自然エネルギーへの転換
① 大間原発の中止を求め早急に裁判を起こすこと。訴訟にかかる費用は幅広く市民などに求めること。
② 大間原発の敷地内、津軽海峡、陸奥湾にあるといわれている活断層を、国や電源開発に調査するよう求めること。
③ むつ市に建設された使用済み核燃料の中間貯蔵施設の稼働をさせないよう要請すること。
④ 保健所に購入した市の放射性物質の測定器の活用の促進。高い検査料(1回20100円)を引き下げること。
⑤ 農産物、魚介類の検査を国や北海道任せでなく、市独自で行うこと。               
工藤市長と懇談をする函館の共産党

⑥ 漁業協調型の海洋エネルギー(津軽海峡の潮流)研究の促進と、自然エネルギーを活用しイルミネーションへなどの利用をはかること。
⑦ 自然エネルギーの開発実施は、大企業でなく地産地消で雇用にもつなげること。

2 震災や原発避難者への対応と防災

① 避難されている方への市営住宅貸与などの期間延長すること。
② 防災訓練への住民参加と福祉避難所の充実。女性避難者への対応の重視。
③ 市内市街地各所に海抜表示を増やすこと。

3 新幹線とJR北海道への対応

① JR北海道から設備を引き継ぐ江差線(木古内五稜郭間)の安全性・保守が確保されない限り、引継ぎ、会社発足を急がないこと。
② 物流・観光に重大な支障をきたす函館線の運行の安全を国やJR北海道に申し入れること。

4 暮らしまちづくり

① バスなどの公共交通を市民が利用しやすくするためのバス停に上屋・ベンチの設置。また市電の湯川終点電停近くにトイレを設置をすること。
② 路線バスの(表示を)わかりやすく、また利便性のある路線の本数の拡大。
③ 灯油高騰で、緊急に福祉灯油を実施すること。
④ ホームレス自立支援等の法律に基づき計画を立て支援に責任を持つこと。
⑤ 生活保護費引き下げを中止するよう国に求めること。
⑥ 高い国保の保険料を引き下げること。また利用しやすい減免規定にすること。
⑦ 糖尿病からくる透析患者を増やさない予防活動を大学などと協力し進めること。
⑧ 公園整備や再整備には子どもや市民の意見を反映させること。
⑨ 四季の杜公園の冬期間利用の拡大。(スキーコースの整備など)

5 市営住宅の整備

① 古い市営住宅のドアーの取り換え、手すりの設置、通路の整備をすすめること。
② オイルサーバーの設置計画を前倒しで進めること。
③ 市営住宅のお風呂を道営住宅並みに改修すること。

6 ごみ問題と産廃処理施設

① もやし埋め立てるごみ処理から資源化をめざすこと。
② 許可された亀田中野に建設される処理場の情報公開。水確保が予定通り進まなければ建設を中止すること。
③ 運搬車両を農面道路には通行はさせないよう事業者を指導すること。

7 雇用および中所企業対策

① 市の公共事業、業務委託、指定管理者などで働く委託労働者の賃金など労働環境向上。委託料を減額させないこと。(最低賃金水準で働く委託労働者が多い)
② 公契約条例制定のため調査研究、函館でも実現に努力すること。
③ 労働者アンケート調査の復活。
④ 中小企業振興基本条例を忠実に生かし、懇談会なども充実させること。
⑤ 中小企業金融融資制度の拡充。

8 子ども子育て対策

① 障がい児(発達、身体、知的)の放課後デイサービスを増やすこと。
② はこだて療育・自立支援センター体制の強化。
③ 公立保育園も民営化を増やさないこと。
④ 子ども子育て支援新制度に市民の意見反映をさせること。
⑤ 学童保育の充実。(保育料の減免制度、指導員などの労働環境整備)
⑥ 子ども条例制定に、子ども白書を参考にすること。
⑦ 函館福祉こみゅにてーエリア構想は、市民共同で計画すること。
⑧ プロ野球やJリーグ楽しめるよう開催回数を増やす努力をすること。

9 教育問題

① 教員の査定・評価等成績主義は中止すること。
② 日の丸君が代の強制はしないこと。
③ 学力テストの成績は公表しないこと。
④ いじめ対策は、摘発・処罰によらず、子ども同士の人間尊重意識育成という方針で行うこと。
⑤ 学校教材の自己負担軽減。
⑥ 学校給食には地産地消の食材を、また調理所のセンター化を拡大しないこと。
⑦ 江差線経営分離による通学生の運賃負担増させないこと。

10 高齢者、障がい者対策

① 2014年度の身体障害者の等級などの見直しを行わないこと。
② 社会保障プログラム法の実施による高齢者の医療費負担増、難病患者の医療費負担増、介護保険制度の改悪をさせないよう国に働きかけること。
③ 公共交通の障害者用プリペードカードはやめて簡素な内容に変更をすること。
④ 介護保険料の軽減と減免制度の導入、高齢者に対する市独自のサービス提供をすること。
⑤ 孤立・孤独死対策の取り組みを強化すること。
⑥ 福祉除排雪の条件の拡大とボランテイアの導入。
⑦ 高齢者虐待の通報窓口の強化などを充実させること。
⑧ 後期高齢者医療制度の滞納者に対する差押えをしないこと。

11 平和問題

① 核兵器廃絶平和都市宣言30周年にふさわしい取り組みと予算を、また市民団体と共同で取り組むこと。
② 2015年NPTへの取り組みの強化と代表派遣を検討すること。
③ 核兵器廃絶の署名を市としても取り組むこと。
④ 函館港に外国艦船を入港させないこと、また非核神戸方式を導入すること。

12 市の機構と財政問題

① 人事評価制度の見直しをすること。
② 再任用制度の充実。
③ 経済部労働課の充実。
④ 技術職の職員採用の拡大。
⑤ 縄文文化交流センターへ指定管理者を導入しないこと。

これらの要望項目に対し、市長は次のようなコメントを行っています。

〇 大間原発差し止めを求める裁判について
 
 

 大間原発の建設をやめない限り訴訟は起こす。新年度予算を進める中で議会とも相談し、進めていきたい。小泉発言は頼もしく思う。フインランドやドイツへの訪問と発言は注目に値する。

 
 訴訟費用は、裁判が決まったら市民だけでなく全国的にも呼びかけたい。

 
 
〇 自然エネルギーの潮流発電、漁業協調型で進めたい。

〇 江差線は、不十分な形では引き受けない。急ぐことはない。年明けにも協議をしたい。

〇 函館線の安全性については、情報は何も聞こえてこない。

〇 バスの路線はわかりやすくしたい。京都のバスのように金閣寺、銀閣寺行とか観光客でもわかりやすい表示にすべき。

〇 国民健康保険の保険料、都道府県の制度にいこするのではないか。

 その他、公園の整備、教員や市職員の人事評価制度、学力テスト問題、縄文文化交流センターの指定管理者導入問題についても発言がありました。

 私は、今後もこの要望項目について、議会での質問でも取り上げ実現するために努力をしていくつもりです。