緊急要望について１２月２８日に市長から回答が示されました。今回は、要望項目と主な項目に対する市長の回答内容を掲載することといたしました。
１ 経済の活性化と中小企業支援、雇用の拡大、労働条件の改善
・ 市内の非正規労働者（派遣、期間工、臨時等）特に民間の労働者、たとえば民間保育園の職員や介護従事労働者の賃金･労働環境の実態調査をすること。
・ 官製ワーキングプアーをなくすよう対策を立てること。（委託業務の学校給食調理員、図書館の1年契約の派遣社員、委託業務の清掃･警備労働者、市の嘱託・臨時職員など）
・ 市内企業に正規採用の社員を増加させる施策をとること。
・ 若者の雇用計画促進の計画を策定すること。
・ 派遣切りの労働者、生活困窮者、ホームレス等が生活保護に頼らずに、働き暮らしていける仕事を提供すること。また暮らしていける環境、たとえば市営住宅の貸与等を整備すること。
・ 制定された中小企業振興基本条例の精神に基づき、関係団体や中小企業の方々との懇談会開催を継続し実施すること。
・ 住宅リフォーム促進事業補助制度の発足と住宅リフォーム条例の制定を検討すること。
・ たくさんある市営住宅の空き室を整備し、倍率が高くなって入居を待たされている希望者の要望にこたえること。
・ 市営住宅の畳の張替え、ドアの取替え、修繕を敏速におこなうこと。
・ 学校林や公園、市有の森林の整備に作業員等を雇用すること。
・ ＴＰＰ（環太平洋連携協定）による一次産業、特に水産･水産加工業の影響について調査すること。
・ 日吉4丁目の市営住宅跡地の環境整備を進めること。
・ 亀田福祉センターの雨漏りなどを改善すること。
２ 直接市民の暮らしを応援する施策
- 高すぎる国民健康保険料を引き下げること。
- 国の制度として実施されている国民健康保険料の減免規定を、自治体として拡大し、道内他都市並みにして、実際に活用されるよう整備すること。
- 国の制度として示されている国民健康保険の医療費3割負担の減免制度を導入すること。また、市の減免制度を充実させるよう検討をはじめること。
- 子ども医療費助成制度の助成を拡大し高校卒業までとすること。
- 子宮頸がんワクチン、ヒブ・肺炎球菌ワクチンの公費助成をすること。公費負担を始めるにあたり、対象者については年齢構成を幅広く設定すること。
- 生活保護受給者の下水道料金の免除制度を復活させること
- 応急生活資金の予算枠の拡大と本庁舎にも窓口を開設すること。
- 応急生活資金を利用しやすくするため、保証人の設定や民生委員の承諾などの条件を廃止すること。
- 北美原小学校区域の学童保育所については、待機児童を出さないよう新規開設も含め検討すること。
- 老朽化している学童保育所の施設整備をおこなうこと。
- 陣川地区から通学している通学バス料金の助成をすること。当面、今年の冬から中学生の帰りの便を増やすこと。
- 減額されている平和予算を増やすよう努力すること。また関係団体と懇談し市民の要求を検討すること。
- 政府の都合による雇用促進住宅の立ち退きに対し、
函館市 として特定目的住宅での対応など、何らかの支援を行うこと - 五稜郭の市営住宅に共同のお風呂を早急につくること。
(回答)
- 当市では，市内企業における従業員の雇用実態の把握，労働条件の改善および労働力の確保・定着の基礎資料とするため，昭和３７年度から毎年，労務状況調査を実施しております。
- 労務状況調査は，市内の従業員１０人以上の事業所約１，６００社に対し，調査票を郵送し、回答を得る形で行っており，調査事項といたしましては，事業所の概要のほか，正規従業員，契約社員・臨時従業員，パートタイム従業員および派遣従業員の雇用形態別の従業員の構成や労働時間，在職期間，賃金，手当，諾制度実施状況などとなっております。
- また，平成２１年度から，市内労働者の雇用の現状を把握するため，無作為柚出した市内に居住する１８～６５歳までの男女２，０００人を対象に，労働者アンケート調査を実施し，労働条件や労働環境に対する意識についての事項を調査しております。
官製ワーキングプアーをなくすよう対策を立てること．（委託業務の学校給食調理員，図書館の１年契約の派遣社員，委託業務の清掃・警備労働者，市の嘱託・臨時職員など）
(回答）
- 委託業務の遂行にあたりましては労働関係法令が守られ，働く方々の労働条件が確保されることが業務の適正な執行にもつながると考えておりますことから。平成２０年１１月以降，市が契約するすべての委託業務の契約書において労働関係法令遵守の条項を明記しております。
- また，予定価格が５０万円を超える給食調理業務や清掃・警備業務等，人的要素の高い委託業務につきましては最低制限価格制度を導入しているほか入札時には入札参ｶﾛ者全員から労働関係法令の遵守や労働条件の確保を目的とした「確約書」の提出を求めるとともに，落札者からは積算内訳書の提出を求めるなど，適正な労働環境の確保に努めてきたところであります。
- なお，市の嘱託・臨時職員に係る報酬・賃金につきましてはこれまでも必要な見直しを行ってきておりますが，今後におきましても，最低賃金や他都市の状況などを勘案しながら，適時適切に対応してまいりたいと考えております｡
制定された中小企業振興基本条例の精神に基づき，関係団体や中小企業の方々と懇談会開催を継続し実施すること。
（回答）
- 本市においては，中小企業を地域経済の重要な担い手として位置づけ，中小企業の 振興による地域経済の発展と市民生活の向上を図ることを目的に，本年４月に中小企業振興基本条例を施行いたしました。
- その審議の過程で，条例に基づく審議会だけではなく，関係機関や団体等と市との 自由な懇談の場の設置が必要という要望があったこと，さらには，これまで実施してきた市の経済振興策や，今後の市の施策に対する意見を伺うことも重要であることから｢産業経済懇話会」を開催し，中小企業振興審議会委員や高等教育機関，金融機関，関係団体などと意見交換を行ったところでございます。
- 本懇話会につきましては，様々な意見や提案をいただく有意義な機会と考えておりますことから，来年度以降につきましても引き続き開催してまいりたいと考えております。
住宅リフォーム促進事業補助制度の発足と住宅リフォーム条例の制定を検討すること
(回答） 住宅リフォームは，高齢者等の安全・安心な住まいの実現や，資源循環型社会への転換をより一層進めていくためにもその促進が必要なことと考えています。 このため，市では，住宅リフォームの支援施策として，住宅リフォーム助成制度について，現在，情報収集した他都市の制度の内容を比較検討し，その上で，本市が取り組むとした場合，どのような制度が望ましいのか，まちづくり上の観点からの検討を進めているところです。具体的には，助成の対象とする工事施囲については，制度として公益性が確保されたものとする必要がありますので，バリアフリー化をはじめ，地震の際の住宅の倒壊等による被害の'軽減 を図るための耐震改修工事や，家庭部門の二酸化炭素排出 図るための省エネルギー化に必要な改修工事も対象としてはどうかなど，制度の根幹部分についての検討を進めているところであり，引き続き，施工業者のi施囲や助成金の額の設定なども関係部局間で検討を行った上で，住宅リフォーム助成制度の実施について判断していきたいと考えております。 なお，住宅リフォームを促進するための条例の制定につきましては，他都市の事例からすると，市が計画や支援施策の策定，さらには財政措置を講じることなどを規定する内容となっていますが，本市においてその条例が必要なのかどうか，さらに調査していきたいと考えています。
子ども医療費助成制度の助成を拡大し高校卒業までとすること。
(回答）
- 子ども医療費助成については，近隣自治体との不均衡を是正するため，平成２０年４月から，それまで小学校就学前までであった対象年齢を小学校卒業までに拡大したところでございます。
- その後，七飯町が平成２２年１月から中学校卒業まで，北斗市が１０月から高校卒業までに拡大しており，今後， どこまで均衡を図っていくのかというのは，大きな課題であると考えておりますが，財源の問題や他の子育て支援の施策とのバランスや優先度なども考えながら，慎重に判断しなければならないと考えております。
回答が長文のため、全回答を掲載することができませんでした。回答内容をお知りになりたい方はメール等でお尋ねください。
私の感想としては、労働環境の調査や委託労働者の賃金引上げ、労働条件改善のための努力は、新たに経済部労働政策室設置されて以降感じるとることができます。
今回の市長の回答文を参考に、今後議会での質問に生かしていきます。
