2014年4月10日木曜日

全国初の地方自治体・函館市が、国と事業者を相手に、原発建設差し止めの訴訟起こす

 
安倍政権の原発推進にストップかける闘いを
          
          函館から 自治体初の原発裁判



提訴後記者会見をする市長・弁護士と各会派代表
 43日函館市は、大間原発の建設中止を求めて東京地方裁判所に提訴いたしました。当日は工藤寿樹函館市長と、議長、副議長、4つの会派代表者が同行しました。地方自治体が国を相手に起こす原発訴訟は全国初めてです。午後3時に訴状を提出した後、裁判所内で記者会見を行いました。

記者会見に出席した報道陣、50分にも及ぶ会見でした
 訴状では、旧安全基準によって引き起こされた福島第1原発の事故は、基準自体が不合理でその基準で大間原発も許可されており、それを国が認めたことは違法と判断し、国には建設の停止を命ずるよう求め、事業者(電源開発)には、建設し運転してはならないことを求めています。また、新規制基準についても、従来の安全指針の重大な不備・欠陥を放置したままであり大間原発の危険性を除去できないと言い切っています。福島原発事故以降30キロ範囲内にも事故が及ぶことから、函館市も訴える権利があり、同時に地方公共団体も自然人と同様の権利があると主張しています。

世界一危険な原発、国、事業者の態度に、やむなく訴訟を起こす

 大間原発は、ウランと猛毒のプルトニュウムを混合したモックス燃料を世界で初めて使用する危険な原発であり、事故を起こせば福島以上の被害をもたらすことは明らかです。津軽海峡には、太平洋側にも、津軽海峡にも、そしてむつ湾側にも活断層が存在することを複数の学者が指摘していますが、事業者電源開発や国は存在を認めようともせず、また存在を認めても影響なしと述べています。

国、電源開発を被告に、原告である函館市は、民主党政権と現在の安倍政権に対し4回も危険な大間原発を建設しないよう求め、事業者である電源開発には3回も原発の建設を停止と、説明を求めていますが、すべてまともな回答がなく、一方的に危険と防災対策が地方自治体に押し付けられています。記者会見で函館市は、市民の安全・安心な環境を確保するためやむなく提訴に踏み切ったことを述べています。地方自治体の主張を全く無視した国のやり方に、はたして民主国家なのかと疑問を投げかけています。

募金活動を率先して取り組むなど共産党の先駆的活動

日本共産党北海道委員会は、一昨年の101日電源開発が、一方的に工事を再開した時には、紙智子参議院議員といっしょに東京の電源開発本社に懇談を申し入れ建設再開をストップするよう要請をしました。

私は、311以降「新基準に対する評価」、「自民党の安倍政権が決めたエネルギー基本計画に対する評価」、「大間だけでなく下北半島の核施設乱立の実態」「高額となる裁判費用に対し市民・国民に募金を訴えては」、など毎回本会議で必ず質問をし、3年間では、12回となっています。
 市に集約された募金額は、市議会で議決以降49日までの半月間で、2581245万円に達しています。中には300万円の大口募金者も生まれています。私の所属する日本共産党地区委員会は、毎週木曜日欠かさず五稜郭の繁華街で署名と募金も訴えています。417日は、署名行動が200回となり、子ども連れの母親が「頑張って」と快く募金に応じたり、高校生が署名に応じるなど市民の反応は抜群です。

紺谷市議は、「初の地方自治体が提訴した原発裁判、憲法92条の地方自治の本旨のもとづく、地方自治体の自治権を守る闘いであり、裁判所は訴訟を重く受け止めていることは間違いない。安倍政権の進める原発推進にストップをかける闘いを函館から全国に広めたい」と力強く述べています。
 
裁判前日(4月2日)に友人と大間原発訪れました
    (2014年4月1日~4月2日)
 
 

北の大間港から見た原発
4月3日の提訴前にして、函館港から90分、大間町を訪れ、建設の進捗状況を調査しました。
4月1日16:30に函館港を出港、新造船された大函丸(1912t)で18:00に大間港に到着。快適な船旅でした。
 

南の防災公園から見た原発
その日はホテルに泊まり翌日、「あさこはうす」を訪れ小笠原厚子さんと話し合いました。
函館市が訴訟に踏み切ったことを歓迎し、とても喜んでいました。
絶対に大間原発立てさせないために頑張る決意を聞き感銘を受けました。
あさこはうすには、太陽光パネルあり、アヒルや鶏もとても元気で敷地内を駆け巡っていました。
あさこはうすは、広大な大間原発の真っただ中、原発からたった300メートルに位置する1ヘクタールの広い土地で、どんな誘惑・切り崩しにもめげず、守り通した闘いの拠点となる土地です。
全国のみなさんに支援を呼びかけたいです。

あさこはうすに向かう道路,両側は電源の鉄柵
大間原発は、周辺の整備がどんどん進んでいるようです。しかし原子炉の搬入など本格的な工事は、新規制基準の適合審査を受けてからと聞いています。

本州最北端の大間崎、お土産の新鮮な「ふのり」を買いながらお店の人に、函館市が明日4月3日に差し止めの裁判を起こすことについての感想を聞きました。
店の女性は、「私たち漁民もかっては、建設反対の運動を行ってきた。漁協がお金をもらってから口をきくことができなくなりました。

あさこはうすで小笠原さんと私の友人
福島原発事故から大間町への観光客も減ってしまった。函館の裁判頑張ってほしい。原発は恐ろしい。どうして下北に4つ(六ヶ所、東通、むつ、大間)もあるのかわからない」。とつぶやいていました。